意識がない人に心肺蘇生を行った。
自分が駆けつけたところ、周りの人間は殆ど傷病者に手をつけておらず焦った。正常な呼吸をしていなかった。舌が喉の方に向かっていて、口に耳を傾けて呼吸音を聞いても何も無かったので胸骨圧迫の判断に出た。あとで調べたら舌根沈下という症状で呼吸をまともにしていない判断材料だった。
胸骨圧迫を一度行った。すると、「ゔぅ」という声と嫌がる仕草をしたので回復体位をとった。少しすると意識が回復し会話できるまで回復していった。
胸骨圧迫をするために胸に手を当てた瞬間、コンマ数秒ためらう自分がいた。それは生身の人間、しかも意識不明の傷病者を目の当たりにするのが初めてだからだ。正直胸骨を5センチも押せていなかったと思う。あの一回で何も反応していなかったらその後中途半端な圧迫で死なせていたかもしれないという後悔が一つ残った。
それから胸骨圧迫前後で胸と腹の動きを見ていなかった。それも反省点だ。
呼吸の確認箇所が少なかったけれど、迅速な胸骨圧迫の判断に出れたのは自分で自分を褒めたい。
講習会で言われたのは、分からなかったら押してみるだ。分からなくて何もせず見殺しにするよりか骨の1本2本折っても圧迫してみて反応が有ればしめたものだからだ。
それでも本人が死な無かったことが一番良かった。もしかしたらたった一回の胸骨圧迫で症状が回復する起点となったかもしれない。その一回の後、段々と症状が回復していったからだ。
心肺蘇生法を講習会で習っておいて良かった。先月2回参加したばかり。
実際のところ第一発見者が発見してから5分以上経ってからの出来事だったので本来ならば、もっと早くに心肺蘇生法を行わなければならないが、知識がないと目の前で助けられる人間を見殺しにするんだなという教訓がでた。
義務教育でないことが悲しい。
意識がない人を見つけたら。
自分の安全確保。
声と体を叩いて反応確認。
反応なし。
人を呼んで指差しで119通報する人とAEDを持ってくる人の指示。
周りに人がいないなら自分が119掛ける。
呼吸確認。
呼吸なしor分からない。
胸骨圧迫。
ある場合AED。
普段通りの呼吸に戻った又は反応あり。
回復体位。
反応や呼吸戻らなければ続ける。
救急隊員に引き継ぎ。